パーソナルトレーナーが取得すると役に立つ栄養資格はあるのでしょうか?
本記事では、現役パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)である筆者が、パーソナルトレーナーに関連する栄養資格11選をご紹介します。
ただし結論からいえば、パーソナルトレーナーにおすすめできる栄養資格はほとんどないのが現状です。
取るならどの栄養資格が良いかも解説しているので、よければ参考にしてくだい。
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パーソナルトレーナーに関係する栄養資格11選
パーソナルトレーナーに関係する主な栄養資格は、次の11選です。
- 管理栄養士
- 栄養士
- スポーツ栄養士
- NESTA認定フィットネスニュートリションスペシャリスト
- NESTA認定パワーサプリメントスペシャリスト
- アスリート栄養食インストラクター
- アスリートフードマイスター
- 栄養コンシェルジュ
- 肥満予防健康指導員講座
- ダイエット検定
- NASM認定栄養コーチ(NASM-CNC)
それぞれ解説していきます。
①管理栄養士
管理栄養士は、厚生労働省大臣の免許をうけた国家資格です。
病気の方を含め、さまざまな方に合わせて専門的な知識と技術を持って、栄養指導や給食管理、栄養管理を行います。
栄養系の資格のなかでは、もっとも認知度が高く、信頼性の高い資格といえます。
管理栄養士になるには、高校卒業後に、管理栄養士養成課程のある大学・短大・専門学校を卒業し、国家試験の合格が必要です。
そのため、現在パーソナルトレーナーの方が取得するのは現実的ではありません。
もともと管理栄養士だった方が、その資格を生かしてパーソナルトレーナーに転向することはあります。
参考:日本栄養士会
②栄養士
栄養士は、都道府県知事の免許をうけた資格です。
主に健康な方を対象に、栄養指導や給食の運営を行います。
栄養系資格のなかでは、管理栄養士に次いで、認知度や信頼性の高い資格です。
栄養士になるには、栄養士養成課程のある大学・短大・専門学校を卒業する必要があります。(卒業と同時に栄養士になれる)
管理栄養士と同様に、現在パーソナルトレーナーが取得するのは現実的ではありません。
参考:日本栄養士会
③公認スポーツ栄養士
公認スポーツ栄養士は、公益社団法人日本栄養士会および公益財団法人日本スポーツ協会の共同認定による資格です。
競技者に対して、監督、コーチ、トレーナー、医・科学の各専門分野のスタッフ(スポーツ医学、運動生理学、バイオメカニクス、スポーツ心理学など)と連携し、栄養面からの専門的なサポートを行います。
公認スポーツ栄養士になるには、まず以下の4つが要件です。
- 管理栄養士であること
- 満22歳以上であること
- スポーツ栄養指導の経験があること(またはその予定があること)
- 日本スポーツ協会と日本栄養士会が認めた者
上記の条件を満たしたあとに、養成講習会を受講して、試験に合格すれば、公認スポーツ栄養士になれます。
現在パーソナルトレーナーの方が目指すには難しい資格です。
④NESTA認定フィットネスニュートリションスペシャリスト
フィットネスニュートリションスペシャリストは、NESTA(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)が提供するスペシャリスト資格の1つです。
クライアントの目的達成のために必要な、食事に関する適切なアドバイスができるトレーナーを目指します。
フィットネスニュートリションスペシャリストになるには、全16時間のカリキュラムを受講後、認定試験に合格する必要があります。18歳以上であれば、誰でも受講可能です。
NESTAはフィットネス業界では世界的に有名な団体です。そのNESTAが認定する栄養資格なので、現在パーソナルトレーナーの方が取得するのはおすすめです。
参考:NESTAジャパン
⑤NESTA認定パワーサプリメントスペシャリスト
パワーサプリメントスペシャリストも同じく、NESTAが提供するスペシャリスト資格の1つです。
サプリメントは次々と新しい商品がされるので、情報は増え続け、正確な知識を得ることが難しくなっています。膨大な情報の海に飲み込まれることなく、正しい知識を身に付け、クライアントのトレーニングに役立てることを目指します。
パワーサプリメントスペシャリストになるには、全16時間のカリキュラムを受講後、認定試験に合格する必要があります。18歳以上であれば、誰でも受講可能です。
パーソナルトレーナーであれば、プロテインのアドバイスができるのはほぼ必須のスキルです。パワーサプリメントスペシャリストを取得しておけば、クライアントから信頼を得るために役立つかもしれません。
参考:NESTAジャパン
⑥アスリート栄養食インストラクター
アスリート栄養食インストラクターは、日本インストラクター技術協会が認定する民間の資格です。
スポーツ選手に必要な栄養素、競技特性に合わせた食事の考え方、減量・増量のコツ、サプリメントの使い方などを十分に身につけた方が認定を受けられます。
アスリート栄養インストラクターになるには、資格試験に合格する必要があります。資格要件はとくにありません。
参考:日本インストラクター技術協会 アスリート栄養食インストラクター
⑦アスリートフードマイスター
アスリートフードマイスターは、一般社団法人アスリートフード協会が認定する民間の資格です。
アスリートのパフォーマンスを最大化するために、年齢別・競技別・タイミング別に、最適なアスリートフードプランを提供します。
アスリートフードマイスターを取得するには、カリキュラムを受講したあとに、試験に合格する必要があります。募集要項に承諾すれば、誰でも受講可能です。
⑧栄養コンシェルジュ
栄養コンシェルジュは、一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会が認定する民間の資格です。
「使える栄養の知識と技術をすべての人に」というビジョンのもとに作られた栄養学習プログラムです。ライフスタイルや目的に合わせて、食べ物を選び・伝えるスペシャリストを目指します。
栄養コンシェルジュを取得するには、規定の講習をすべて受講する必要があります。受講要件はとくにありません。
⑨肥満予防健康指導員
肥満予防健康指導員は、一般社団法人日本肥満予防健康協会が認定する民間の資格です。
心身共に健康で、ゆとりある豊かな生活を営むことが出来るように肥満予防を目指した、ダイエットと健康について適切なアドバイスができることを目指します。
肥満予防健康指導員を取得するには、講座を受講したあとに、認定試験に合格する必要があります。
⑩ダイエット検定
ダイエット検定は、日本ダイエット健康協会が認定する民間の資格です。
ダイエット(Diet)を本来の意味である、健康や体重管理を目的として食事療法と捉えて、健康と美に関する正しい知恵と知識を身につけます。
ダイエット検定2級では自己の健康・友人、家族へのアドバイス、1級では職業で活用できるレベルの知識が身につきます。
ダイエット検定を取得するには、認定試験に合格する必要があります。資格要件はとくにありません。
参考:日本ダイエット健康協会
⑪NASM認定栄養コーチ(NASM-CNC)
NASM認定栄養コーチ(Certified Nutrition Coach Certification:NASM-CNC)は、NASM(全米スポーツ医学アカデミー)が認定する資格です。
NASMが長年かけて開発した、科学的根拠にもとづいた認定栄養コーチプログラムです。クライアントの目的達成のために必要な食事について、必要なことが全て身につきます。
NASM認定コーチになるには、認定試験に合格する必要があります。ただし、本資格は日本語で提供されていません。英語ができれば、日本にいながらオンラインで受験することが可能です。受験要件はとくにありません。
パーソナルトレーナーにおすすめの栄養資格はどれ?
パーソナルトレーナーに関係する栄養資格11選を紹介しましたが、じつはおすすめの栄養資格はほとんどありません。
さらに言えば、パーソナルトレーナーに栄養資格は必要ないともいえます。
そのうえで、それぞれの資格について解説していきます。
どれか取得するならフィットネスニュートリションスペシャリスト
もし何らかの栄養資格をとりたいなら、NESTA認定フィットネスニュートリションスペシャリストが良いかもしれません。
理由は次の2つです。
- 世界的に認知度の高いNESTAが提供している
- 比較的簡単に取得できる
フィットネスニュートリションスペシャリストを持っているトレーナーはあまり多く見かけません。なので、他のトレーナーとの差別化ができるチャンスともいえます。
就職にどこまで役に立つかはわかりません。ただし、お客様から見れば、栄養資格を持っているトレーナーということで、集客の武器になる可能性は高いです。
また、英語ができるならNASM認定栄養コーチ(NASM-CNC)も良いかもしれません。世界的に認知度の高い栄養コーチの資格で、日本で取得している人はほとんどいないので、かなり差別化になるでしょう。
管理栄養士・栄養士はコスパが悪い
パーソナルトレーナーがもし取得できるなら、管理栄養士・栄養士やスポーツ栄養士があれば理想的です。
ただし、管理栄養士になるには、学校を卒業しないといけません。
また、管理栄養士の資格があるからといって、無条件にパーソナルトレーナーとして人気が出たり、稼げるようになるとは限りません。
なので、現在パーソナルトレーナーの方が、仕事を辞めてまで、管理栄養士の資格を目指すのはコストパフォーマンスが悪いといえます。
その他の協会資格の有効性はわからない
本記事で紹介した、
- アスリート栄養食インストラクター
- アスリートフードマイスター
- 栄養コンシェルジュ
- 肥満予防健康指導員講座
- ダイエット検定
のような民間資格にどこまで有効性があるかは正直わかりません。
NESTAに比べて、これらの資格を発行する協会の認知度は高くありません。
そのような資格を持っていても、パーソナルトレーナーの業界内ではそこまで評価されない、というのが筆者の考えです。
ただし、お客様から見れば、資格の良し悪しについて判断がつかないので、栄養資格があることを多少は評価してもらえるかもしれません。
パーソナルトレーナーは栄養資格を持ってなくてもいい
パーソナルトレーナーは栄養資格を持ってなくてもいい、というのが筆者の意見です。
なぜなら、管理栄養士などの有益な資格は現実的に取得できず、一方でそれに次ぐ価値のある資格はほとんどないからです。
また、栄養学は独学が可能です。知識のためにわざわざ資格をとる必要もありません。
現実としては、栄養資格を持っているかどうかよりも、
- 実際に栄養指導の経験がどれだけあるのか?
- どれだけ論文や書籍などで勉強しているのか?
- 栄養指導で実際に成果が出せるのか?
といったことの方が重要です。
実際、栄養資格を持っていなくても、稼いでいるトレーナーや有名になっているトレーナーはたくさんいます。
筆者は、オンラインの食事指導サービスを運営していますが、栄養資格は持っていません。パーソナルトレーナー資格だけです。それでも、集客はできています。
パーソナルトレーナーは、パーソナルトレーナー資格があれば十分といえます。
パーソナルトレーナー資格のおすすめ種類一覧については、下記の記事で詳しく解説しています。
まとめ:パーソナルトレーナーにおすすめの栄養資格は少ない
パーソナルトレーナーに関係する主な栄養資格は、次の11選です。
- 管理栄養士
- 栄養士
- スポーツ栄養士
- NESTA認定フィットネスニュートリションスペシャリスト
- NESTA認定パワーサプリメントスペシャリスト
- アスリート栄養食インストラクター
- アスリートフードマイスター
- 栄養コンシェルジュ
- 肥満予防健康指導員講座
- ダイエット検定
- NASM認定栄養コーチ(NASM-CNC)
このなかでおすすめの栄養資格はほとんどありません。
栄養資格がなくても、パーソナルトレーナーとして食事・栄養指導をすることは可能です。
どれか取得するならNESTA認定フィットネスニュートリションスペシャリストが良いかもしれません。
栄養指導ができるパーソナルトレーナーを目指すなら、パーソナルトレーナー資格をとって、パーソナルジムに就職して経験を積むのが近道です。
未経験からパーソナルトレーナーを目指すなら、パーソナルトレーナー養成スクールがおすすめです。
- 短期で資格がとれる
- 働きながら通える
- 就職サポートがある(高い就職率)
- 現役の一流講師から実践スキルが学べる
- 即戦力のパーソナルトレーナーになれる
といったメリットがあります。
パーソナルトレーナースクールおすすめ5選では、16社を比較して厳選したおすすめスクールを紹介しているので、よければ参考にしてください。
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